人生でモテ期は3度訪れると聞く。ぼくの場合、中二のときにモテ期がきた。2週間で3人に告白されたり、バレンタインでは8個もチョコをいただいた。
今日はぼくのモテた自慢をしたいわけではない。モテたのは中学時代の話で今はガチのひきこもりになってしまったぼくが、青春時代の自慢をしたところで虚しいだけだ。今日は中二のときにバレンタインでもらったチョコのお返しに、ホワイトデーでぼくが渡したプレゼントについてちょっとお話する。
目次
中二のバレンタインのお返しにボクは悩んだ
中二のバレンタイン。本命チョコを3個と義理チョコを5個もらった。戴いたチョコはちゃんと全部食べた。おいしい、おいしくないなど色々感想はあったが、とにかくチョコをもらえたことが当時とても嬉しかった。
次の日学校に行くと、当然味の感想を求められる。
「まあまあだった。」「まずかった。」なんてもちろん言えない。シバかれる。感想タイムをなんとか凌いだあと、こんなことを言われた。
「ホワイトデー楽しみにしてるわっ!」
ぎくっ。
そうか、バレンタインチョコは無料(タダ)じゃないのか…
男子の中二の時期は人生のなかで最も馬鹿な時期だが、女子はちゃーんと「投資」という概念が分かっているらしい。しっかりチョコに掛けたコストを回収するところが本当に賢い。
ぼくは悩んだ。
「ホワイトデーって何を返したらいいんだ…」
お金を掛けずに「手間」を掛けたお返しはどうだろう?
ぼくは何を「お返し」すればいいか分からなかった。でも相談する相手はいなかった。親になんて絶対聞けないし、友達に聞くのもなんとなく恥ずかしかった。とりあえずコンビニに立ち寄ってみるが、「プレゼント」になりそうなものは何にもない。一応結構な数のお返しをしなければいけないのでお金も掛けられない。なんせ中二だ。さて、どうしたものか。
色々考えてぼくは「手間を掛ける」ことに目を付けた。よくよく考えたらチョコレートなんてものは大してお金を掛けていない。ヘタしたら溶かして固め直しただけのバレンタインチョコもある。それでも男子がチョコをもらってなぜ嬉しいかと言うと、その「固め直した手間」が掛かっているからだ。
だから「お返し」でデパートのお菓子セットなんて返すのは、女子の思う壺。まったく。ちゃっかりしてやがる。
女子の作戦に引っかかるわけにはいかないボクはまた悩んだ。手間を掛けて何をすればいいのだろうか?すぐ答えはでなかった。
ぼくは「ミサンガ」をバレンタインのお返しに決めた
数日後の部活前。ぼくはサッカー部だったのでいつもグラウンドの横のベンチで着替えをしていた。友達と中二特有のしょうもない話をしているとき、ある友達の足首にカラフルな紐が巻きついているのに気付いた。
「コレだ!」
ぼくはその瞬間、ホワイトデーにミサンガを人数分作って返すことに決めた。ミサンガなら紐を買ってくるだけで作れる。また紐の色の組み合わせを替えるだけでたった1つのミサンガが作れる。
ミサンガはダサい
ぼくは小学生の頃からミサンガをカッコイイものとして捉えていた。実は今でもカッコイイと思っている。
しかし、世間一般では「ミサンガはダサい」とされている。中学の時みんなにいじられていた奴も見た。「ミサンガはダサいけど大丈夫!?」と思ったけどミサンガ以外に適当なお返しがいくら考えても思いつかなかった。色々考えたあげく、しょうがなく自分にGOサインを出した。サッカーの練習後、1日1本ミサンガを編んでいった。けっこう楽しかったが5本超えた当たりから面倒くさくなった。でも一応人数分完成した。
ミサンガは好評だった
ホワイトデー当日。ぼくは心臓がばくばくしていた。なぜなら「ミサンガがダサい」ことを知っていたからだ。ヘタしたら「いらんわこんなん」と突き返される可能性まである。ぼくは緊張しながら1つめのミサンガを義理チョコをくれた女の子に渡した。
「編んだん!?むっちゃ嬉しい!!ありがとう!!」
ダサいと言われなかった。
結局、チョコをくれた子全員に色の違うミサンガを渡したが、誰ひとり受け取らない子はいなかった。むしろみんな喜んでくれて、ちょっとクラスの人気者になれた。
ミサンガが好評だった理由
お返しが喜ばれた理由を当時を振り返って考えてみる。
別に足に付けなくてもいい
ミサンガは基本的に足首や手首に付けるものだが、かならずしもそうする必要はない(ぼくは足に付けて欲しかったけど笑)。特に中二の女子は当時パカパカ携帯を持ち始める時期。何人かの女子はミサンガを携帯のストラップにしてくれたり、カバンに付けていた。なるほど。そういう使い方もあるのかと感心した。
一発で手間が掛かったことが伝わる
ミサンガ作りはとにかく時間が掛かる。かなり計画的に準備しないとホワイトデーに間に合わない。そして女子は編み物がどれだけ面倒くさいか、男子なんかよりずーっとよく分かっている。手芸なんか男子はやらないからだ。だからこそ手間が掛かる「ミサンガ」を喜んでくれたんだと思う。
まとめと注意したいこと
ぼくのホワイトデーのお返しにミサンガ編む作戦は自分で言うのもなんだが、かなり上手いこといった。 「手間を掛けるとちゃんと想いは伝わる」と当時ぼくは学んだ。
注意したいことを最後に1つ。20歳を超えた大人の女性にミサンガだけでお返ししてはいけない。変な噂を流されると思うから。