ぼくはニートでひきこもりだった。だったというのは、「2016年3月2日現在のぼくは毎日働いている」気でいるからだ。簡単に言うとブログで文章を書いたりして、小額ではあるが一応収入がある。(追記:2019年現在、個人事業主として独立し、生計を立てています。)
ぼくが思うに、ひきこもりを脱出するための1番の近道は「生活リズムを整える」ことだ。そしてほんの小さな行動を起こしてみるということ。今日はぼくがひきこもりを脱出するために実践したことを紹介してみる。ひきこもりやニートにとって1つでも参考になることがあれば嬉しい。
目次
布団を毎日干す
普通の生活を送っている人には理解し難いかもしれないが、ひきこもりにとって毎日布団を干すのは少しハードルが高い。なぜなら1日中布団の中で時間を過ごすひきこもりは多いからだ。サラリーマンで例えるならば、「職場で椅子なしに仕事する」ことをイメージしてもらうと分かりやすいかと思う。それくらいひきこもりにとって布団は生活の中心的な居場所なのだ。それでもぼくはひきこもりで困ってる人にあえて言いたい。
布団を毎日干そう。この習慣は生活リズムを整えるのにぼくがやった工夫だ。ひきこもりにとって少々難しいことかもしれないが、効果は抜群だった。布団を干すと強制的に自分をベッドの外に追い出せる。干している間は入る布団がない。ぼくはこの習慣を2ヶ月続けているが、徐々に布団の外で活動する時間が増えている。おすすめは起きたらすぐ布団を干して、2時間だけ待つこと。待ってる間はリビングでテレビを見るなり、部屋でパソコンするなり、音楽を聞くなりゲームするなりなんでも構わない。毎日定期的に布団から抜けだしてなにかをする、という習慣を作ることが生活リズムを整えるのにとてもいい。昼夜逆転の生活を治せず困っている人は以下の記事に対策をまとめてある。
風呂に1日2回入る
朝起きてシャワーを浴びる。就寝1時間前にお風呂に入る。これはぼくが3ヶ月前から実践していること。特に朝にシャワーを浴びることは生活リズムを整えるのにとても効果的だった。ひきこもりの人は起床時間がバラバラなことが多いと思う。ぼくの場合、朝10時に起きることもあれば、夜眠れずに朝10時にやっと床に就くこともあった。朝と夜にしっかり風呂場で身体を流すことで睡眠時間のブレがなくなり、少しずつ安定した生活リズムに変わっていく。3ヶ月間これを続けて、少なくともぼくは「朝に眠る」ことはなくなった。就寝時間は0時〜3時。起床時間は9時〜11時位だ。半年前の生活リズムは本当に酷かったから、だいぶマシになった。騙されたと思って1日2回お風呂に入ってみてほしい。
近所の人に挨拶する
これは人によってはかなり難しいことかもしれない。以前、ひきこもりが真っ暗な部屋の中パソコンの光だけで生活する理由 という記事で、ひきこもりは近所の人の目を気にしすぎることについて書いた(ぼくの場合だけかもしれないが)。でも人目を気にすることであなたに何かメリットがあるかと言えば、なにもない。
「〇〇さんとこの息子さんニートなんだよ」みたいな、近所の噂は気にしないようにしよう。むしろ近所の人に会ったら自分から挨拶する。「おはようございます!」と笑顔で爽やかに挨拶すると、たいてい返してくれる。そしてなによりここに自分が住んでいていいんだと思えるようになる。そうなれば、これからあなたがなにか仕事をするための行動や準備がしやすくなると思う。少なくともぼくはそうだった。
机の上を片付ける
精神的な健康を保つに有効なのは部屋を清潔に保つことだ。ひきこもりの部屋は得てしてものを散らかした状態になりやすい。テレビでよく出てくる部屋も散らかってることが多いと思う。ぼくの場合もそうだった。部屋には布団と漫画と本が散乱していて足の踏み場もないこともあった。
まず机の上を片付けてみよう。 家にずっとひきこもっているとどんどん「なにかをやりたい」という気持ちやモチベーションが減衰してくる。ひょんなことから「内職でいいからやってみよう」「英語を勉強してみよう」などと思っても机の上が汚ければ「なにかをはじめる」ことすら1つのハードルになってしまう。定期的に机の上を掃除して整理整頓しておくことで、あなたがなにかやる気になったときスムーズに行動に移れるようになる。
趣味を持つ
なんでもいいので1つ趣味を持とう。テレビやネットサーフィン以外が好ましい。パソコンはひきこもりにとってとても便利なツールだ。ネットサーフィンやネットゲームで自由に時間を消費できる。でもネットサーフィンやゲームばかりしていても、ひきこもりを抜け出すことはできない。まずは「パソコン」から離れる時間を作るのがいいトレーニングだ。おすすめの趣味を5つ挙げてみる。趣味が全くないという人は下の中から1つだけ選んではじめてみてほしい。
読書をする
1つ目のおすすめ趣味は「読書」だ。漫画以外がいいだろう。小説、自己啓発、将来の仕事に関する本、エッセイ、雑誌でも構わない。読書することで知識が増えるし、知的好奇心が刺激される。本を読み続けることで、だんだんひきこもりを抜け出したくなってくる。社会復帰したい人は焦らず、読書からはじめてみることがおすすめだ。ぼくがひきこもりの間に読んでとても為になった本を幾つか挙げておく。誰でも読みやすい本をセレクトしてみた。
大ベストセラーの小説です。時間のあるうちに一度は読んでおくべき本だと思います。いますぐ行動を起こしたくなる素敵な本です。
『現実脱出論』
坂口恭平さんの著書です。坂口さんは躁うつ病を患いながらも、様々な表現方法で社会に体当たりしつづける作家。絵画や建築、啓蒙活動、本屋の経営など作家活動以外でも才能を発揮されています。内容はタイトルと少し違っているように感じるかもしれません。一度本屋さんでパラパラ流し読みしてみるのがおすすめです。
『口下手で人見知りですが、誰とでもうちとける方法、ありますか?』
元ナンパ師で現在は心理カウンセラーをされている高石宏輔さんの本です。この方の本はどれもとにかく面白い。恐ろしいまで他者とのコミュニケーションを研究されている方です。他の著書『あなたは、なぜ、つながれないのか』や『声をかける』もとても興味深い内容でした。
スケッチや絵を描く
絵を描くことが好きな方は「スケッチ」がとてもおすすめだ。手を動かして絵を描く行為が脳に与える刺激は多い。寝すぎてぼーっとする人にはとてもおすすめの趣味だ。ぼくはあまり絵が得意ではなかったから実践しなかったが、知人のニートが趣味で「塗り絵」をはじめてから少しずつ日々の生活が良い方向に進んでいき今では就職活動するまでにやる気がでてきたらしい。向き不向きはあると思うが興味のある方は1度やってみるといいと思う。自律神経を整えるぬり絵がおすすめらしい。
将棋や囲碁、チェスをする
ぼくはひきこもり期間中、将棋にハマった。将棋や囲碁などのゲームはとても頭を使う。特にワーキングメモリーを鍛えられる点でとてもいい。また、ぼくが少し外に出れるようになったきっかけが将棋だった。どういうことかというと、ネットではなく将棋道場で将棋を指したくなったのだ。道場では優しいおじさんが気軽に声をかけてくれた。正直はまりすぎていた時期は将棋ばかりやっていてあまり健康的ではなかったが、興味がある方は将棋をやってみることがとてもおすすめだ。おすすめのアプリは将棋ウォーズ。エフェクトがド派手な初心者でも楽しめる将棋アプリだ。
ラジオを聴く
ネットから距離を置くのにラジオはとてもいい。少し古臭いイメージがあるかもしれないが、それがまたいいと個人的には思っている。ラジオはテレビと違い、けっこうニッチな情報を得やすい。またお笑い芸人のラジオなどは、テレビで言えないことなどコーナーで話すことがよくある。お笑い系のおすすめラジオはバナナマンのバナナムーンGOLDとオードリーのオールナイトニッポン、伊集院光 深夜の馬鹿力あたりが個人的にはおすすめだ。またラジオは聴きながら別のことができる。ラジオを聴きながら内職でもはじめてみてもいいかもしれない。
日記をつける メモをする
最後のおすすめの趣味は日記だ。スケッチのところでも少し話したが、手を動かして何かを表現することは脳が活性化される。またスケッチと違い、日記は心のデトックスになる。家にひきこもっていると、自分が思っている以上にストレスが溜まっていく。本当に些細なことでいい、「嬉しかったこと」「悲しかったこと」「腹の立ったこと」「将来したいこと」を気軽に綴っていこう。すっきりすると思う。おすすめは少し高価なノートを買うことだ。毎日続けるモチベーションになる。ぼくはMoleskine Classic Notebookを使っている。ノートが醸し出す高級感のある雰囲気がとてもいい。
日記とは少し違うが、『メモの魔力』という本を読んで見るのもいいと思う。頭の中がクリアになるメモの使い方がわかりやすく解説してある。スマホじゃなく、ペンを走らせるのが好きな人にとてもおすすめできる本だ。また引きこもりの自分がいまどんな状態なのか、メモを使って深掘りできる。
他にも極上の休日を過ごすための7つのおすすめ趣味の記事内で自分だけの趣味の見つけ方をまとめた。よければぜひ読んでみてください。
まとめ
ひきこもりを抜け出すために大切なことは
ほんの小さな行動からはじめてみる
ことだと思う。なんでもいい。本当になんでもいいから「なにかをはじめてみる」ことが大切だと思う。この記事をみて1人でもひきこもりを抜け出したい人に「小さな行動」を起こしてもらえると、時間を掛けてこの文章を書いた甲斐がある。では、今日はこんな感じで。